pathcharのインストールと運用

"pathchar"は"traceroute"をより精密、高性能化したツールで、自分のマシンから目的のマシンまでに経由するGatewayはもとより、 Gateway間の実効帯域や遅延なども知ることが出来ます。
難点は計測に比較的時間がかかることです。

注意:
"pathchar"は現在αバージョンで、バイナリ版のみ配布されています。
Solaris2.5.1(SPARC)以上、Linux-2.0.30以上、OSF 4.0、FreeBSD 2.2以上の各OSに対応しています。

6.1 ソフトの入手

Solarois用の"pathchar"を入手します。例えば以下のサイトから入手できます：

ftp://ftp.ee.lbl.gov/pathchar/pathchar-a1-linux-2.0.30.tar.gz

6.2 インストール

"pathchar-a1-solaris-2.5.1.tar.gz"は作業を行なっているディレクトリに"README"と実行ファイル"pathchar"が展開されてしまうので、予めpathchar用のディレクトリを作っておきます。ここでは新たに$Work/pathcharを作ります。作業ディレクトリ$Workは任意のディレクトリです。
次にファイルを展開し、ディレクトリ$Work/pathcharに移動します。適当なディレクトリに"pathchar"をコピーしておきます。

% cd $Work
% gzip -cd pathchar-a1-linux-2.0.30.tar.gz | tar xvf -

% cd ./pathchar
% cp ./pathchar /usr/sbin

6.3 運用

使い方は極めて簡単です。目的のマシン名をオプションにしてpathcharを起動します。

注意1： slackware3.1 & slackware3.4: kernel 2.0.34ではドメイン名を入力しても動作しませんでした。IPアドレスを入力する必要があります。

Redhatではマシン名を直接入力してかまいません。

注意2：また、MTU(Maximun Transmission Unit)を指定する"m"フラグも必要でした。これは開発者たちにも知られている問題らしく、READMEに問題の指摘と対処方法がありました。

% /usr/sbin/pathchar -m 1500 192.9.49.33

以下は結果です：

pathchar to 192.9.49.33 (192.9.49.33)
 doing 32 probes at each of 45 sizes (64 to 1500 by 32)
 0 localhost
 |   8.6 Mb/s,   601 us (2.60 ms)
 1 254.188.149.4 (254.188.149.4)
 |   14.3 Kb/s,   29.8 ms (906 ms)
 2 200.7.81.xx (200.7.81.xx)
 |   8.3 Mb/s,   312 us (908 ms),  +q 2.43 ms (2.51 KB) *2
 3 157.100.1.x (157.100.1.x)
 |    461 Kb/s,   269 ms (1.47 sec),  +q 35.7 ms (2.06 KB)
 4 157.100.3.xxx (157.100.3.xxx)
 |    998 Kb/s,   11.2 ms (1.51 sec),  +q 29.6 ms (3.70 KB),  4% dropped
 5 144.228.84.1xx (144.228.84.1xx)
 |   ?? b/s,   -780 us (1.5 sec),  1% dropped
 6 144.228.80.x (144.228.80.x)
 |   ?? b/s,   860 us (1.51 sec)
 7 206.157.77.145 (206.157.77.145)
 |    16 Mb/s,   12.9 ms (1.53 sec),  +q 2.14 ms (4.32 KB) *4,  1% dropped
 8 204.70.4.237 (204.70.4.237)
 |    15 Mb/s,   1.22 ms (1.54 sec),  +q 55.1 ms (106 KB) *2,  14% dropped
 9 204.70.179.52 (204.70.179.52)

		... to be continued.

注意：一部、IPアドレスを伏せています。

6.4 参考文献

以下にpathcharの解説があります。

・UNIX MAGAZINE 98.5 UNIX Communication Notes (p.p.13-20)

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since 04/Oct/2004